腎不全治療中のたみ(パピヨン16歳)、2016年4月に腎不全が発覚してから2年半が経過しました。

獣医さん曰く、犬は腎不全と診断されると残りは数ヶ月…というケースが多いのだそうです。
逆に猫は腎臓病と共に生きる生き物なので、まだまだ頑張れる。
そして「稀に猫並の腎臓を持つ犬もいる」と。

腎不全の犬さん、猫並にがんばりましょう!

今回はたみのこれまでの治療や検査、体調などを振り返ってみたいと思います。
参考までに現在行っている治療・検査・家での生活などもこの記事にまとめておきます。
同じ病気と闘う犬さんのヒントになれば幸いです。

毎月の血液検査の結果については以下の記事にまとめてあります。

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腎不全発覚のきっかけ

たみの腎不全は、定期検診で尿検査もついでにお願いした際に

獣医さん
少したんぱくが出ているので、ひとつ詳しい検査をしてみましょう

と指摘を受け、当時サービスが開始されたばかりのSDMAという検査を受けたことで発覚しました。

腎臓の機能が低下するとタンパク尿が出たり、血液中のBUNやクレアチニンという数値が上昇します。

しかし、BUNやクレアチニンの数値に変化が見られるのは、既に腎機能の75%を失った段階。

一方SDMAは、腎機能の40%を失った段階で異常を見つける事が出来る画期的な検査です。
SDMAについて

通常の血液検査と同じで、採血をして外部の機関に検査を依頼するだけなので、犬への負担は特に大きくはありません。

SDMAで初期段階の腎不全を発見出来たこと。これはとても大きかった。

犬は年に1回の健康診断が推奨されていますが、老犬(特に10歳以上)は半年に一度健康診断を受け、こうしたごく初期の異常を見つけて対処する事がとても大事だと思いました。

また、腎不全と診断されたら、食事療法が大事ということも

腎臓が悪いと食欲が無くなりますが、もしまだ食べられるだけの体力があるのならちょっと無理してでも腎臓用の処方食・療法食を食べさせることで、通常食を与えるよりも良い状態を保つことが出来るのではないかなと思います。

腎不全発覚から1年4ヶ月目、急激な悪化

私は当初、腎不全をそれほど深刻に考えていませんでした。

診断された時、

獣医さん
SDMAが基準値より高く、尿にたんぱくが出ているので腎臓の機能が低下しているかな?と思います。
初期の腎不全ですね。

と、あっさりと説明を受けて処方食のサンプルをもらっただけで、あとは薬(フォルテコール)を飲みながら3ヶ月ごとに血液検査という治療計画に従っていただけ。

処方食を食べさせようとしてもなかなか食べないし、同居犬のご飯を食べたり。

そんなこんなで腎不全発覚から1年後にはBUNが60
それでも特に治療は変わらず、点滴もせず、発覚から1年3ヶ月後の検査では、BUN95

その翌月、どうも元気がないので急遽受診し、担当ではない獣医さんから

獣医さん
BUN162、クレアチニン2.2
この数値では正直言ってこの夏は越せない。
1ヶ月持つかどうか。

と言われて初めて、

まだ死んじゃ嫌だー!

と慌てふためいたのでした。

たみは幸い翌日から2日間静脈点滴を日帰り入院で受けたことでBUN34クレアチニン1.3まで改善し、その後は週2回の皮下点滴と食事療法を続けることで維持しています。

私の経験上ですが、おそらく多くの飼い主さんと獣医さんの間で以下の様なやりとりが行われると思われます。

獣医さん
腎数値が悪いので処方食を与えましょう

飼い主
処方食食べません

獣医さん
トッピングしてもいいですよ

飼い主
トッピングしか食べません

獣医さん
食べないのが一番悪いので普通食でもいいですよ

という流れで、肝心な食事療法がグダグダになり、症状が悪化していくという。

私自身もそうでしたし、周りの腎不全仲間のほとんどがこの悪循環に陥っています。

無理に食べさせたりせず、苦しみだけを出来るだけ取り除いて残りの命を見守ってあげることも飼い主としての選択肢の一つです。
その場合は病院での治療(点滴や投薬)食べられる食事リンや老廃物を除去するサプリ(後述します)などを併用していくと良いと思います。

私はまだちょっと諦めたくなかったので、激痩せして余命宣告されたたみちゃんに、病院で買える処方食以外の腎臓用療法食も色々取り寄せて食べてくれるものを探しました。

ボチボチ食べられるようにはなりましたが、それでも規定量までは食べられなかったので、シリンジで強制給餌・強制給水を始めました。

結果、たみの場合は馬のように走り回れるほど回復し、測定不能だった数値が基準よりやや高め程度まで下がり、余命宣告から回復後1年以上、腎不全発覚から2年半経過してもまだ維持しています。
あくまでもたみの場合はですが、独自のスパルタ療法に踏み切って良かったと思っています。

腎不全発覚から2年目の様子

無症状で尿検査と血液検査の結果から腎不全と診断され、2年経った今、たみの様子はどんな感じかというと…特に変わらず(笑)

認知症の症状が顕著に出てきたため、腎臓が悪いんだかボケてるんだか神経症状なんだかよく分からないふらつきやヨボヨボ感がありますが、腎臓の数値は安定しています。

2018年3月の血液検査で40台を保っていたBUNが50まで上がり、夏の悪い時期以外はずっと基準値内だったクレアチニンが2.3と、夏よりも悪くなり、あぁどうしましょう…といった状態になりましたが、家での強制給水を1回10mlから20mlに増やし、週2日だった皮下点滴を一時的に3,4回に増やして再検査をしたところBUN42、クレアチニン1.5に下がりました。
素晴らしい。

皮下点滴はその後また週2回に戻していますが、安定しています。

ただ、SDMAは1年前に27、半年前に34、今回42と、確実に上昇しています。
BUNは食べ物、クレアチニンは筋肉量によっても左右されますが、SDMAが上がっているということは腎不全が間違いなく進行しているという指標になります。

高リン

そしてリンが高値なことと、BUNクレアチニンが若干改善したのも一時的なものかもしれないので、今後まだどうなるか予断は許さない状況ではあります。

高リンに関してはリン吸着剤(レンジアレン)の増量。
更に副作用も頭に入れた上で、ビタミンD(カルシトリオール)の投与をするかどうかを今話し合いましたが、ひとまず投与は見送っています。

追記

リン吸着剤(レンジアレン)の量を増やしたところ、リンの数値が5.8まで下がりました。
同時に始めたアゾディルというサプリとも相性が良かったのか、BUNも35まで落ち着きました。
※サプリについてはこのページの一番下の方でご紹介します

高血圧

慢性腎臓病の合併症として、高血圧になります。
たみも例外ではなく、150以下が正常の範囲のところ、180~190もあります。

高血圧を放置しておくと、心雑音、痙攣発作、斜頸、失明など様々な疾患に繋がる恐れがあるため、血圧はどうにかして下げておきたいところ。

というわけで腎不全と診断された当初から服用しているACE阻害剤(フォルテコール)だけでなく、降圧剤(ノルバスク)の服用も開始しました。

心雑音

あとは心臓の雑音と若干の肥大
これが進行するならば、腎臓と並行して心臓の治療も開始します。
そうなると水分量を抑えなければならないので悩ましいところですが…。

ちなみに張本人のたみちゃんは、飼い主の心配をよそにお散歩に行けば私を引きずって走り回ってます(笑)

と思ったら、ボンヤリぐったりヨロヨロしている事も多くて心配は尽きません。

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腎不全の治療

機能しなくなった腎臓が元に戻る事はありません。

腎不全の治療=進行を遅らせること。

そしてその治療の中心となるのが食事療法です。
大まかに言うと、たんぱく質とリンが腎臓に負担をかけるので、低たんぱく・低リンの食事を心がけましょう。ということ。

しかし肉食の犬が低たんぱく低リンってちょっと無理があります。
出来なくもないけど、カロリーが足りなくなる。

そこでうまい具合に作られているのが処方食

早速処方食を食べさせる。

…食べない!

と、多くの飼い主が慌てふためくことでしょう。

もし処方食にトッピングするなら成分表とにらめっこして、たんぱく質とリンの含有量の出来るだけ少ないものの中から犬が食べても問題ない素材を選びましょう。

でも私としてはトッピングの前に、病院で購入出来る処方食以外のフードメーカーが開発販売している低たんぱく低リンの腎臓用療法食を是非試していただきたい。

計算し尽くして手作り腎臓食を作れるなら別ですが、素人の手作り食よりもどう考えても処方食の方が上。
よくドッグフードのランキングサイトでロイヤルカナンがディスられていますが、たみはロイカナ様のおかげで命を繋いでいます。

動物病院では、ロイヤルカナンの腎臓サポートヒルズのk/dドクターズケアキドニーケア辺りを紹介してくれると思います。
病院でサンプルを貰えるなら是非貰っておきましょう。

もし処方食にトッピングするなら成分表とにらめっこして、たんぱく質とリンの含有量の出来るだけ少ないものの中から犬が食べても問題ない素材を選びましょう。

たみは腎臓の数値悪化をきっかけに1年以上、アニモンダというドイツのメーカーの腎臓用療法食で維持してきました。
現在はシリンジで食べさせていて偏食のしようがないことに気付き、ロイヤルカナンの腎臓サポートに変えました。

強制給餌・強制給水

たみは現在週に2回、皮下点滴で水分を補っています。
それと並行して家でせっせと行っているのはシリンジでの強制給餌と強制給水

たみは病院の処方食も市販の療法食も、少し食べてはすぐに食べなくなりました。

そこでトッピングや普通食に移行するかもうひと頑張りしてみるかは、犬の性質と、飼い主さんが現実的にどの程度の世話が出来るかによって違ってくるかな?と思います。

たみは性格が穏やかで、抵抗らしい抵抗をせず比較的すんなり受け入れてくれたので強制給餌を始めることが出来ました。

しかし同居犬チヨ(激しい性格)にはおそらく不可能。
心身ともにとても大きな負担を強いることになると思います。それは飼い主にとってもとても辛いこと。

なので全ての人におすすめは出来ませんが、初めのうちは抵抗したとしてもそのうち受け入れてくれそうなら、ちょっと試してみて良いのではないかな?というのが強制給餌

強制給餌は獣医さんからは全く勧められませんでした。
「強制」給餌というくらいですから、私自身、寝たきりで自力で食事を摂れない子に致し方なくするものだと思っていました。

獣医さんには、

獣医さん
え?強制給餌してるんですか?

と驚かれたくらい。

しかしたみは口から栄養を摂る事で驚くほど回復しました。
先日病院の待合室で出会った経鼻チューブをつけた子も、飼い主さんが頑張ってシリンジやスプーンで食事を与えるようにしたところ、ほとんど寝たきりだったのに動けるようになったし、感情も表してくれるようになったと喜んでいました。

ここはもう強制給餌ではなく、お食事サービスと呼びましょう。

お食事サービスで使用するご飯は、処方食とサプリをミルミキサーでドロドロにして作り、シリンジで与えます。

挑戦してみよう!という方は以下の記事を参考にしてください。

強制給水に関しては、

獣医さん
こうして毎日決まった量の水を確実に飲ませるというのは、皮下点滴と同じことをしているようなものです

と獣医さんが言っていました。

75gのウェットフードに約50mlの水分を足してドロドロにしたものをシリンジで強制給餌を朝夕2食。
およそ2時間おきに20mlずつ強制給水。
1日にトータルで300ml以上の水分をシリンジで飲ませています。

これが毎日の日課です。

シリンジはワンラック注入器がとても使いやすいです。

ちなみに与える水は普通の水道水でしたが、一日に何度も水を飲ませるうちに「ただの浄水器の水ってのもな…」とちょっと気になり、今はペット用の水を与えています。
ペット用の水=水素水がほとんどですよね。
水素水自体はちょっと馬鹿にしてたんですけど、水素水に変えたらクレアチニンとBUNが下がったりもして…え?まさか水素水?wなんて…。

今まで試したのは3種類。

どれも違いはよく分からないので価格やサイズで選ぶと良いと思います。

病院での治療

病院では基本的には月に1回、BUN・クレアチニン・リンの数値を測っています(血液検査)。

体調に不安がある時やBUNクレアチニンの数値が高かった場合は1,2週間ごとに測ったり、検査項目を増やす事も。
最近はリンの数値が上限ギリギリになってしまったので、これからはBUNクレアチニンだけでなくリンも見ていくことになりました。

また、先月からは血圧も測っています。
更に半年に一度健康診断も兼ねてSDMAを含む全身の血液検査を行います。

点滴は週に2回。

点滴の効果はすさまじく、点滴通院後はいつも公園で飛び跳ねるように走り回ります。

さてその皮下点滴、自宅でも出来ます。
たみは診察と一緒に点滴してほしいのと、始めた当初はまだまだ体力があって抵抗して嫌がったので通院を選択しましたが、自宅で点滴するならあると便利なのが加圧バッグ

たみは250mlのソルラクトを125mlずつ使っていますが、人間用の500mlのインフュサージ加圧バッグで大丈夫。
かかりつけの病院でも同じものを使っています。

薬・サプリについて

病院ではACE阻害剤フォルテコールと降圧剤ノルバスクアゾディルという腸管の毒素を吸着するサプリを処方してもらっています。

その他にレンジアレン(リン吸着剤)を最初は病院で処方してもらい、その後はネットで購入。

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現在与えている食事・薬・サプリ類

現在、メインのフードはロイヤルカナン腎臓サポート(ウェット)。

カロリーの足しになるように、キドナを大さじ1くらい。

レンジアレンを1食につき1/3袋。

食事の1時間前にアゾディルを1カプセル。

夕食時にオメガ3脂肪酸「ウルトラオメガ3」を5滴(人間用サプリなので残りは私が飲みます)

認知症対策にイチョウ葉or転ばぬ杖。これは獣医さん非公認です。

これらを毎食流動食状にして、シリンジで与えています。

処方薬は朝食の時に処方薬フォルテコール1錠、朝夕に降圧剤ノルバスク1包。
腎臓の治療とは別に、肝機能が低下してきたのでウルソとリバフィット、前庭疾患の治療のためメクリジンも飲ませています。

1年先も2年先もその先もずっと試行錯誤しながらお世話出来るといいなと思います。
たみちゃんの腎臓がんばれ!

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腎不全治療関連記事

たみの腎不全治療については以下の記事にもまとめてありますので参考までにご覧ください♪

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