下部尿路疾患

猫の血尿が治らない原因は特発性膀胱炎【検査と治療の記録】

投稿日:2016年7月13日 更新日:

猫のとらじは家に迎えた子猫の頃から便秘気味で、便秘用の処方食(ロイヤルカナン消化器サポート可溶性繊維)を食べさせていました。

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一番ひどかった便秘騒動がひと段落しホッとしたのもつかの間、今度はオシッコが茶色くなったとらじ。
日頃からわりと溜めて溜めて出すのでそのせいかな?と楽観的になってみたり。

が、ある日明らかにこげ茶色のオシッコが…。

同居犬チヨが膀胱結石の治療中に使っていたウロペーパー(使用期限切れ)が残っていたので調べてみたら潜血反応あり。
急いで病院に行きました。

診察の結果、やはり潜血反応があるとのことで、とりあえず細菌性の膀胱炎を疑い、抗生物質と止血剤を飲んで経過観察。

しかし全然治らない。
ひどい便秘の事もあるので便秘用の処方食から膀胱炎の処方食に切り替える事も難しい。

この日から、便秘対策と並行して血尿の検査と治療の日々が始まりました。

猫の血尿の治療と検査

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とらじの血尿に対し、以下の検査と治療を数回に分けて行いました。

  • カテーテルによる尿検査(毎回)
    →異常なし
  • 血液検査
    →異常なし
  • 薬を更に2週間延長(ステロイドは成長期のとらじには使いたくないとのことで抗生物質と止血剤)
    →効果なし
  • 造影検査
    →尿膜管遺残の可能性はなし

出来る検査は全て行い、薬も延長しながら約3ヶ月に渡り投与したものの効果がでません。

獣医さん
猫の血尿の何割かは原因不明で、その場合特発性膀胱炎と診断されます

とのこと。

猫の血尿は細菌性の膀胱炎や尿路結石などの他、外部から強い衝撃を受けた時に出るミオグロビン尿、タマネギ中毒など色々挙げられますが、猫の血尿のうち何割かは原因不明なのだそうです。
で、とらじの血尿も特発性膀胱炎ということになりました。

特発性膀胱炎とは?

猫の下部尿路疾患(FLUTD)のひとつで、血尿や頻尿などの症状があり、とらじの様に検査をしても特に悪いところが見つからず、膀胱炎の治療を行っても思うように治癒しない状態を特発性膀胱炎と呼びます。

ここまで手を尽くしたとらじに対し、これ以上できる特発性膀胱炎の治療や検査はないとのこと…。

そしてとらじの様に検査で全く異常がないにも関わらず血尿が続く特発性膀胱炎の原因の多くはストレスという説明を受けました。

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ストレス・・・。

猫の血尿(画像)

とらじの血尿が一番ひどかった時は、真っ赤な鮮血色のオシッコや茶色いオシッコ、茶色い塊が混ざったオシッコなど、見るからに異常だと分かる状態でした。

でもこれ↓見て。

全然血尿っぽくないですよね。

血尿が出始めた時も、この写真の様に普段と比べると少し濃い?茶色っぽい?といった程度の変化でした。
様子を見ていくうちに焦げ茶色のオシッコや、茶色いカスの様なものが混ざったオシッコ、真っ赤なオシッコを出すように…。

前回の事もあったので今回は「勘違いならいいんですけどね」と尿検査をお願いしたら、案の定「潜血+++」「タンパク+」「細菌(桿菌)反応あり」という結果が出ました。

おや?と思ったら、本猫は連れて行かずオシッコだけでも動物病院に持参して調べてもらうことをおすすめします。

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特発性膀胱炎の処方食

特発性膀胱炎の治療には、処方食を用いた食事療法が試されます。
とらじも特発性膀胱炎用の処方食に切り替えてから症状が落ち着きました。

特発性膀胱炎に対応した療法食(ヒルズc/dマルチケアコンフォートロイヤルカナンのPHコントロール+CLTユリナリーS/O エイジング7+ + CLTブルーバッファローのWU)には、抗不安作用があるとされる「加水分解ミルクタンパク」や「L-トリプトファン」が含まれていて、これらの成分がストレスが原因のひとつとされる特発性膀胱炎には効果が見られるとのことです。

とらじは病院で勧められた「ヒルズc/dマルチケアコンフォート」を継続して与えています。
ロイカナとブルーは動物病院でしか購入出来ないのですが、ヒルズは楽天やAmazonなどの通販でも購入可能なので頻繁に通院するわけではないとらじにはヒルズが一番便利という理由もひとつ。

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とらじは当初便秘の治療を優先していたので特発性膀胱炎用の処方食に切り替えるのが遅くなりましたが、初めからこのフードに変えておけば良かったです。
一応便秘用の処方薬やサプリメントなどを常備してはいますが、c/dに変えたからといって便秘がひどくなることはなく、真っ赤だった血尿はc/dマルチケアコンフォートを継続して与えることで落ち着きました。

便秘の猫の特発性膀胱炎予防

特発性膀胱炎の療法食を食べさせている便秘猫とらじの便秘の頓服として「ガスモチン」「ラクツロース」が処方されています。
薬は便秘がひどい時にのみ使用することにしていて、特に頓服のラクツロースは3日出ないな…と思ったら0.5ml飲ませる事になっていますが、全然飲ませていないので賞味期限が切れてるかも。

普段は基本的にお腹マッサージとどうしても出ないなという時は摘便。
とらじの場合はウンチがそこまできてるのに出てこないということが多いので、摘便すれば次から次から出てきます。

というわけで摘便アイテムの手袋とワセリンは常備。

猫の血尿を治すために試してみたこと

原因不明(ストレス?)の血尿の原因をとにかく排除するために、病院の治療だけでなく家でも様々な試みをしました。

この時点では、特発性膀胱炎用の処方食ではなく便秘対策用の消化器サポート可溶性繊維を与えています。

クランベリーリリーフ

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まずは膀胱炎に効くというクランベリーリリーフ

細かい粉末なので、いつも食べている便秘予防のための消化器サポートにふりかけて食べさせました。
味は特に気にならないようで嫌がらずに食べてくれます。

効果はよく分からない。

ヘルスウォーターボウル

腎臓や膀胱のトラブルには過剰にならない程度に水分補給をこまめにすることが重要とのことで、水が美味しくなるというヘルスウォーターボウルを買ってみました。

ヘルスウォーター

私が飲んだわけではないので味は分かりませんが、犬も猫も程よく飲むようになりました。
美味しいのかな?
とらじはもともとお風呂場の水でも飲むような子なので、飲む量が増えたというわけではないけど。

ヘルスウォーターの大きさは3種類あり、Mサイズを購入しました。
わりとどっしりと大きめで、見た瞬間は「Sでもよかったかなー?」と思いましたが、ヒゲが当たらないので飲みやすそうだし、水入れはこれひとつしかなく食後は犬と猫が入れ替わりで飲むので、このサイズがベストでした。

猫トイレを快適に

「トイレの場所とか数を工夫するといいかも」と獣医さんに言われ、「もう3個もあるんですけど…」と言いつつも、猫トイレについてももう少し考えてみることにしました。

とらじのトイレは、

(1)リビングの真ん中にあるケージの下段

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(2)リビングの隅の犬トイレの隣

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(3)2階の人間用トイレの中に1つ(犬用も)

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2階の私の仕事部屋に置いていましたが、人間用トイレの中に移動させました。

これで小さい頃から慣れているケージ内&大好きな犬と同じ場所&2階でこっそり、トイレの方法が選び放題。

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とらじは下半身に軽い麻痺があって、後ろ足がなかなか持ち上がりません。
余裕のある時に気持ちを集中させて思いきれば椅子に飛び乗れることもある、その程度です。
そのため、小さいトイレを使う際、本人は入ったつもりでも後ろ足が引っかかって完全に外に出た状態でダダ漏れ。というわけで小さいトイレもトイレシーツだらけ。

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ここまで対策してあげたのにとらじは何も気にしていないようで、犬のトイレでも用を足します。

最近はこんなとらじのためにデオトイレの大きい猫用(快適ワイド)を買ってあげたら、わりと快適そうに使っています。

盛大に漏れてますけどね。

特発性膀胱炎って原因がいまいち分からないということもあり、治療も何だか難しい…。
生活の様子や猫の顔つき、個人的には合わないフードの影響も結構大きいような気がするので食生活なども見直しながら、対策をしてあげられたらいいですね。

とらじはまだ若いので健康診断は年に一回。
シニア期に入ったら半年に一回は受け、特発性膀胱炎以外の病気も早期発見出来たらいいなと思っています。

以上、便秘猫とらじの特発性膀胱炎治療のお話でした。

【参考】
坂根弘 (2015). 猫の特発性膀胱炎ー再発率低減のための栄養学的戦略 ペット栄養学会誌,18(2),107-112.

坂根弘 (2015). 猫の特発性膀胱炎ー再発率低減のための栄養学的戦略 ペット栄養学会誌,18(2),107-112.

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