下部尿路疾患 腎結石・腎臓病

猫の血尿の原因は腎結石・腎臓病でした…【これまでの経過から発覚まで】

保護猫で、生後2,3ヶ月くらいの頃に家に迎えたとらじ。

家族になってすぐにひどい便秘で病院通いが始まりました。
便秘自体は胃腸を動かす薬や療法食(ロイヤルカナン消化器サポート可溶性繊維)で改善したのですが、療法食に切り替えて少ししてから血尿を出すようになりました。

猫の便秘が解消するまでの症状&薬・フード・治療の記録

猫の血尿が治らない原因は特発性膀胱炎【検査と治療の記録】

血尿に対しては、

  • カテーテルによる尿検査→異常なし
  • 血液検査→異常なし
  • 造影検査→尿膜管遺残の可能性はなし
  • 超音波検査→異常なし

当時の担当の先生はとらじに考えられる検査を色々してくれましたが、これといって大きな異常はなく猫の原因不明の血尿「特発性膀胱炎」と診断されました。

その後とらじは療法食を消化器サポートから特発性膀胱炎に対応している「ヒルズc/dマルチケアコンフォート」に変更。

c/dマルチケアコンフォートに変えてからもなかなか血尿が治らなかったりストルバイトの結晶が出たことも一度ありましたが、1年ほどで一度潜血反応が消え、その後も季節の変わり目に血尿→受診→異常なし(血液検査・超音波検査・尿検査)という状態を維持(繰り返し?)てきました。

(個人的な印象では、消化器サポート以外にも同居猫テツ子が食べていたロイカナの通常食を少し食べた際も血尿が悪化したので、とらじはロイカナのフードが合わないような気もします)

そんな状態を3年半ほど続けた2019年10月、中2日ほど便秘をするとおしっこが出づらくなったり、相変わらずの潜血反応も気になったので同居犬チヨの定期検診にとらじも同行させ、尿検査・超音波検査・血液検査を受けました。

その結果、

  • 膀胱に8mmほどのキノコの様な謎の出来物(結石ならば仰向けにした時に位置が変わるが、とらじの膀胱に写ったものは全く動かないのでおそらく出来物)
  • 右の腎臓におそらくシュウ酸カルシウム結石(腎盂結石)
  • 左の腎臓萎縮
  • 腎臓の数値の上昇
  • 尿の異常(潜血+++、軽度の蛋白尿)

これだけの異常が見つかり、2週間後に再検査。

再検査の結果、超音波も検査も変化なく、唯一変化があったのはクレアチニンの上昇(2.1→2.9)

これはちょっと…というわけで、

以上の対策を行うことになりました。

ちなみに抗生剤は1回飲んでひどい嘔吐と体調不良になったため即中止。
胃腸薬で調子が戻ったところでフォルテコールと療法食を開始しました。

そして更に2週間後の再検査では

  • 膀胱の出来物が消えた
  • 腎臓の様子は変化なし
  • クレアチニン2.9→2.5

2週間前に膀胱の出来物は膀胱穿刺検査の際に先生が膀胱内を浮遊する出来物めがけて針を刺したので、破裂したのではないかと推測されています。
穿刺検査後に↓このような結石でも血液でもない謎のカスがオシッコと共にたくさん排出されました。

そしてとうとう下された診断は、「腎盂結石」「慢性腎臓病」

正しくは、腎盂結石で腎臓が損傷したことによる慢性腎臓病発症ということになります。

とらじの状態は↓こんな感じ。
赤いのが結石で、ちょうど腎臓から尿管におしっこが流れていく出口の付近に結石があります。

参考結石からの腎臓病に関しては、この病院の解説がすごく詳しくて分かりやすいので読んでおくとためになると思います→「猫の尿管結石(尿管閉塞)

いやいやもうショックですよ。
同居犬たみが長い腎臓病とのお付き合いを終えて、無事…といったら語弊があるけれど腎臓病で苦しむことなくとても穏やかに老衰で旅立ったので、

猫達もいずれ腎臓病と付き合う事があるかもしれないけど、2匹ともまだ若いからあと10年以上後かなー?

とか思ってましたから。

もともと泌尿器系が弱かったとはいえまだ4歳でこんなことになるとは…

なんて嘆いている場合ではありません。
私はとらじがヨボヨボのおじいさんになるまで育てて、ヨボヨボ゙ヨボヨボ~…と旅立つまで毎日元気に生きられるようにお世話をするの。

たみちゃんが教えてくれた家庭での腎臓病との付き合い方を無駄にはしません。

たみちゃんの詳しい治療記録はこちら→腎不全と闘うけだまの館

というわけで、これからとらじは腎臓病・腎盂結石とのお付き合いが始まります。
とらじはまだ4歳。
長い長い長い長いお付き合いになるようにがんばる!

猫の特発性膀胱炎と診断されたら気にしててほしいこと

私はこのブログで自分の犬猫の記録を公開しているだけなので、相談にのったりアドバイスなんてものは出来ませんが、ひとつだけお話を。

とらじの子猫の頃からの謎の血尿はこれまでずっと「特発性膀胱炎」と呼ばれてきましたが、血尿以外の症状が表面化しなかっただけで、実はもっと早い時点から芽があったと思います。

ちょうど1年前の腎臓の数値は正常なことから考えられるようにこの1年の間に左の腎臓が萎縮するに至った何かがあったのだろうというのは、先生の見解でもあり、私もそう思っていること。

実はこの4年間、血尿が再発して何度受診して尿検査や超音波検査をしてもらっても「とらじの仕様」としてあまり大げさな診断にはなりませんでした(今の先生とは別の先生)。

今回も一般的に腎臓病の症状とされている多飲多尿も嘔吐もない、昔からの血尿も相変わらずで便秘さえしなければオシッコもちゃんと出るいたって普通のとらじを病院に連れて行き、こちらから強く希望して詳しい検査をしてもらった結果、慢性腎臓病・腎盂結石が見つかりました。

たみもとらじも、早期の腎臓病診断マーカーであるSDMAが上がるよりも先に異常が見つかったきっかけは尿検査です。

飼い主の違和感を舐めたらいけません。
何か変…?と思ったら、病院に連れて行きましょう。
病院に連れて行くのが難しい性格なら、オシッコを持って飼い主だけでも病院に行って検査をしてもらいましょう。

私は、もしかしたら半年前に同じ検査を受けていたら、左の腎臓が萎縮することがなかったかもしれないと少し後悔しています。

私は飼い主の違和感をちゃんと受け止めて検査を進め、正しい診断をし、治療にあたってくれる獣医さんに心から感謝しています。

そして腎臓病は病院での治療の他、家庭でのケアがすごく大事。
100%病院任せには出来ない病気だからこそ信頼出来る先生の存在と、先生との信頼関係(自分も信頼してもらえる飼い主になること)、自分のペットの病気を正しく知ることが大事です。


今回は長い間「特発性膀胱炎」と言われ続けたとらじが腎盂結石・慢性腎臓病と診断されるに至った経緯をまとめました。

治療記録は随時記事を追加していく予定です。

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参考にしている論文・資料

腎臓病・腎結石の犬猫の家庭でのケアや獣医さんと治療方針を相談する上で私が参考にしている論文・資料です。
新しいものが見つかり次第随時追加しています。

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