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犬の避妊手術の費用と流れ、退院後の過ごし方など【卵巣子宮摘出術・日帰り】
雑種犬つるちゃん、生後6ヶ月になり避妊手術を受けてきました。
手術を受けるにあたり、メリットだけでなくリスクも散々考えて悩みに悩んだ末の決断。
決断に至るまではやっぱり何より信頼出来る先生の存在が大きい。
私は本当に心配で当日も朝からグロッキーだったわけですが、もともと一泊入院だった予定が日帰りになった途端不安のほとんどは飛んでいき、夕方のお迎えまで昼寝してた(笑)
手術は先生に安心して任せられるので、私の不安=夜間無人になる病院でのお泊りだったんだな。
そんなわけでつるちゃんが受けた避妊手術(卵巣子宮摘出)の一部始終を記録しておきます。
犬の避妊手術、是か非か。時期も悩んだ。
私は子供の頃実家で飼っていた犬は、10歳で子宮蓄膿症で亡くなりました。
実家の犬を亡くして初めて子宮蓄膿症は予防できる病気であること、悪くなってから手術をしても助からないことがあることを知りました。
予防できる病気は徹底的に予防する。病気になってから対処するよりも健康な時に出来ることはしておきたい。
私が予防魔になったのもその経験がきっかけです。
先代のチヨたみは当時のかかりつけの方針で卵巣のみ摘出。
「卵巣がなければ子宮は糸のようになるので子宮蓄膿症にはならない」と聞いていたし、実際チヨたみはトラブルなく長生きしたわけですが、私の中ではずっと不安が付きまとっていました。
チヨたみの時代には卵巣子宮摘出が主流で、卵巣だけなのは獣医の怠慢だ!みたいな意見がチラホラ見られましたが、あれから20年、今では卵巣のみの方が主流になってきているような…。
それに腹腔鏡で卵巣のみ摘出なら負担も少なくて原則日帰り出来るとか、子宮の病気にかかるリスクは限りなく低いと書いてあります。
卵巣と子宮を両方摘出することで子宮断端部の炎症や縫合糸への反応で肉腫が出来る可能性も…なんて話も。
でも私は両方取ることを選びました。こういう時にブレるとろくなことがない。
卵巣のみの術式の紹介には子宮の病気にかかるリスクは限りなく低いと書いてあるものの、老犬になってから残った子宮に炎症が…という話もしばしば聞きますし、実際たみが膣炎になった時は子宮の炎症も疑われました。取り残した卵巣が再生し発情が起こったり子宮蓄膿症になったというケースや、うさぎでも卵巣のみ摘出した子が子宮がんになったという話も実際には聞きます。
ホントこういう時は自分を信じた方がいい。
自信を持って!(謎のエール
開腹手術で両方取る!と決めたものの、今度は股関節のことを考えると体がしっかりと成長しきる1歳頃まで待った方が良いのではないか…犬種によっては血管肉腫のリスクが増加…と悶々と悩み続け、先生にも相談して結局当初の予定通り生後6ヶ月に開腹手術で卵巣子宮摘出術を受けることに決めました。
もう、自分の決断を信じる!
避妊手術の流れ
手術の数日前に麻酔をかけられるかどうか全身の血液検査を受けました。
結果は異常なし。
手術前日は22時までに食事を済ませ、当日は絶飲食。
10時頃車で病院へ。
事前に用意しておいたのは術後服。カラーは本人もストレスだろうし、退院後猫たちも怖がりそうなので。
首回り35cm、胸周り52cm、お腹周り40cm、着丈50cmのつるちゃんにはN3Lがちょうどでした。
一泊入院という説明を受けていたので朝からもう不安で不安で。
夜間無人になる状況でトイレシーツをビリビリにして食べたらどうしようか…あれこれ齧ったらどうしようか…手術に関しては信頼する先生なので不安はなかったもののお泊まりの不安が。
そんな話をしたら、つるちゃんの様子を見て平気そうなら日帰りにしましょうと先生が提案してくれました。
当日連れて帰ってどうしたらいいか分からないとか、ちゃんと見ていられない人もいるので原則一泊入院になっているけれど、私なら大丈夫だって。
それに「入院で恐怖心を植え付けても良くないから。特に賢い子は。」ということで、賢い子は日帰りになりました。
13時頃手術をして、お迎えは18時頃。
術後服をきて普通に歩いて出てきました。私に飛びつこうとして躊躇したので痛みや違和感はあるみたい。
摘出した卵巣と子宮も見せてもらいました。結構立派な大きさ。同じ日に手術したダックスのも見せてもらったら、つるちゃんの方が倍くらいあったかも。
先生が見せてくれながら触っていて私も触って良いのか分からず触らなかったんだけど、触れば良かった…。触ってみたかったな。
卵巣を取れば糸のようになると言われても、そこそこ大きな臓器なので存在感(リスク)は残りそうだから取っておいて良かったなと思いました。
写真も撮ってきたけどさすがにここには載せずに個人的に愛でる事にします。
ともあれ無事手術が終わって麻酔から覚めて歩けるようになって良かった!
抜糸は2週間後の予定。
避妊手術と一緒にお願いしたこと
麻酔をかけて手術をするので、麻酔下で出来ることは一通りお願いしました。
- 避妊手術
- 股関節形成不全の検査
- 膣炎の検査
- 乳歯遺残のチェック
- 逆さまつげ抜去
- マイクロチップ
- 爪切り
- 肛門腺絞り
- 耳掃除
- 足裏カット
と、盛りだくさん。
避妊手術はペット保険の適用にはなりませんが、股関節形成不全の検査、逆さまつげ、膣炎の治療などは適用になり1回あたりの上限いっぱいまで保険を利用出来ました。
避妊手術後のこと
当日の分の抗生剤や鎮痛剤は注射してあるので、翌朝から飲ませる抗生剤(アモキクリア)6日分が処方されました。
それから本来一晩入院するはずのところ日帰りなので念のため鎮痛剤(頓服)もお願いして処方してもらいました。
食事や水分は普通に摂って良いとのことですが、帰宅後は水はたくさん飲んだもののご飯は食べず。
いつもと違うちょっと美味しそうなドライフードならちょっと食べるけどいきなり慣れてないものを食べさせるのも…と思ってるうちに寝てしまいました。
お迎え直前まで寝ていたそうなのでまだ寝たいのかな?
水分は摂れてるのでご飯は無理にお勧めせずにゆっくり寝かせることに。
22時頃起きてきたのでフードを一粒ずつ10g程度食べて、シリンジで水を飲ませてからお布団に移動しておねんね。
家に帰ってゆっくり寝るのにカラーがあると落ち着かないと思うので術後服は用意しておいて本当に良かったです。
やけに似合うし。
避妊手術当日の日記→避妊手術当日&股関節形成不全【日々つるつる】
大変だった術後1日目の夜~2日目
夜になり大量の嘔吐、朝も嘔吐。食欲ゼロ。
2日目はこんな状態からのスタート。
ちゅーるすらも拒否して、唯一進んで口にしたのが鶏肉と一緒に煮た重湯。
重湯で胃に膜を作ってから抗生剤と鎮痛剤を飲ませると、薬が効いた頃に食欲も出てくるのでふやかしたご飯やいつものドライフードで作った流動食などを飲ませました。
出るほど食べてないのでウンチは昨日の朝病院に行く前にしたきり出ていません。
普段なら朝夕の散歩で何度もするのに。
オシッコはちゃんと出来て、夜になるとまたちょっとしんどそうで早々に寝てしまった…。
陰部から茶色いドロッとしたものが出てきているので手術の際の出血かと思われるけど続くなら病院に連絡しようと経過観察。
毛につくと固まっちゃうので時々お尻ふきで綺麗にしました。
避妊手術2日目の日記→避妊手術後2日目・グロッキー【日々つるつる】
3日目の朝~
3日目の朝。夜はぐっすり一晩寝ておはよう。
ふやかしフードを少し。その後は食べない。
食べないといっても食べられないというよりは渋ればおいしいものが出てくると学習した結果の行動のような感じの食べない。
今朝も鶏肉の煮汁と昨日の重湯の残りを混ぜてシリンジで飲ませ、食欲を刺激してから大きいシリンジで流動食。
鎮痛剤は様子を見て必要そうなら飲ませることにして、朝は抗生剤のみ。
薬が効いてきたのか、私が見ていないところでとらじを追いかけたりぬいぐるみを齧ったりし始めたので、午前中ごく近所を散歩させてみることに。
順調に歩けて、持参したおやつもよく食べ、術後初??も出し、帰宅後は鶏の煮汁を入れたドライフードも食べました。
いつも通りいたずらもするようになったので一安心。
まだ2本足で立ち上がったり走ったりは出来ない様で、お腹を庇うような慎重な動作は見られますが、昨日よりもずっと元気。
夕飯は自分でしっかり食べて、ご飯の上に乗せておいた薬もボリボリ食べました。
昨日出ていたおまたからの粘液も今日はほぼ出ていないので一安心。
同居猫テツ子だって同じように開腹で避妊手術したのに、犬と猫はこうも違うのかと驚くほど犬の退院後は手がかかる…。
猫ってやっぱり自立してるのね??というのが正直な感想。
この調子で一段一段回復していくといいな。
避妊手術3日目の日記→避妊手術後3日目・回復傾向【日々つるつる】
※抜糸までの記録は随時追記してこの記事を完成させます。
避妊手術のために用意しておいて良かったもの
避妊手術に際して用意しておいてよかったものは、なんといっても術後服。
市販のものではなくテツ子の時のように私のお古のTシャツとかで作ろうかとも思いましたが、抜糸まで2週間と結構長いことと、やはり計算しつくされた市販品は伸縮性も着心地もすごく良さそうだったので買っておいて大正解でした。
手術の際に術後服も預けたら病院の方で着せてくれてそのまま帰宅出来たのも良かった。
術後は食欲がなくなったことと、食べる気はあるんだけど動きたくない…とか、ご飯は食べたけどお水飲んでないとか、お水は飲んだけどご飯は…とか、水分不足と栄養不足がすごく気になったことと、絶食→全身麻酔なので固形物だと嘔吐が結構激しかったので楽に食べられて出来れば水分もある程度一緒に摂れる食べ物をもっとちゃんと用意しておけば良かったかなと思いました。
ただ食べ物といっても病気の手術ではないので退院サポートとか高カロリーな流動食よりも、いつも食べてるフードをふやかしたり煮汁で味付けをしたり流動食にした方がお腹がびっくりしなくて良いような気がします。
つるちゃんの場合は子犬用ちゅーるをあげてみたものの全然食いつかず、ジャンクフード的なジャーキーも無視。
おまけに嘔吐もあったのでドッグフードにこだわらず、空腹のあまり吐かないように、薬を飲む際に胃に膜を作るためにと鶏肉と白飯と大根を煮込んで作ったおかゆの上澄みが大ヒット。こういう時はもしかしたら犬も体に優しそうなものを求めるのかも。
重湯で薬を飲ませて、重湯を起爆剤にして流動食を飲ませて、食べる気力を起こさせて徐々に通常のご飯に移行していくことが出来ました。
家には老犬介護用品と、要介護のとらじのためのお食事グッズなどが取り揃えられているので新たに用意する必要はありませんが、水分やドロドロのご飯を飲ませるためのシリンジがあるとどうしても自分で食べない時に便利かなと思います。
退院直後から食べられる子は食べられると思いますが、念のため。
あまり手をかけすぎると甘えが出てきて偏食を拗らせたり出来ることもしなくなるので、体に異常がなく回復しているのなら本人をよく観察して手を引くところは引いた方が良いかなと思います。
避妊手術の費用
かかりつけの病院はそんなに安い方ではありません。
11.2kgの雑種犬つるちゃんの避妊手術の費用は62,000円、術前検査13,750円。
その他に再診料や抜糸などが加算されるのでトータルで10万円いかないくらい。
パピヨンや猫たちの去勢・避妊手術と比べると体が大きい分、手術とか食費とかフィラリア予防薬とか金額が一段階高くておおぅ…!と毎回びっくりします。
猫の避妊手術は1泊入院して4万円くらいだったかなぁ。
ちなみにつるちゃんの保護団体は野犬の子犬や不妊を怠って生まれたら捨てられるような子犬など、子犬の譲渡が多いため譲渡後に確実に不妊手術を受けさせるために畜犬登録と手術が済んだら返金される確約金という制度があります。
譲渡したら終わりではなく、そういうのとっても大事。それにこれで保護主さんとの関係が切れるわけでもなく何かあれば気にかけていただけるので心強いです。
散々悩んで受けたつるちゃんの避妊手術の記録は以上。
100%安全な手術なんてなかなか無いので、信頼出来る何でも相談出来る先生にお願い出来て良かった。
ワクチン、狂犬病予防接種、畜犬登録、避妊手術…これでひとまず飼い主としての最初の責任は果たせたかな。
あとはつるちゃんが元気に楽しく暮らせるようにサポートするのみ。
元気に大きくなってね!
手術の日の日記はこちら↓