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老犬の胃拡張の症状と予防・治し方(マッサージ・薬など)
食べないという悩みは一切なく、便秘もしたことがなかったチヨ(パピヨン♀2001年~2020年)ですが、17歳頃から毎食後、胃拡張に悩まされていました。
それはそれは辛そうで…。
チヨの様に胃拡張で済めばまだ良いですが、万が一胃捻転になったら一刻を争う事態になります。
そんなチヨの症状と診察の結果、私がしていた対策をまとめました。
老犬の胃拡張に注意
「胃拡張」「胃捻転」と言えば大型犬の疾患と思っていましたが、高齢の小型犬にも多く、特にダックスは注意が必要とのことでした。
チヨはパピヨンですが。
チヨの症状は、食後お腹がパンパンになり(ガスが溜まる)、ピーピーピーピー鳴きながら身の置き所がない状態に。
しばらくしてゲップとオナラが何回か出たら落ち着いてコテッと寝てしまう…という感じ。
16歳後半頃はたまに起こっていただけですが、次第に頻度が増し、17歳を過ぎたあたりからはほぼ毎食後でした。
ゲップの時は勢いで食べたものを吐出してしまうこともあり、嚥下機能が低下していたチヨにとってはそれも命取り。
チヨは吐く=喉に詰まらせて窒息していたので、吸引機で対処していました。
→犬も痰が絡むらしい。老犬が誤嚥で窒息した話【応急処置・治療について】
老犬の胃拡張の原因
そしてチヨの状況からして諸々の原因は単純に言えば「加齢」
どうして高齢の小型犬が胃拡張・胃捻転になるのかというと、人間も犬も加齢とともに体のあちこちが弛んできます。
外見から分かる部分だけでなく、内臓も。
胃にガスが溜まりパンパンになり(胃拡張)、通常であれば胃をしっかりと支えているはずの周囲の靭帯が弛んでいるがゆえに何かの拍子に胃がクルッとひっくり返り、胃捻転を起こしてしまうのだとか。
チヨの場合は下部食道括約筋の緩みで胃液が逆流しやすくゲポッと吐いてしまったり(誤嚥・窒息に注意!)、胃の周りの靭帯の弛みにより胃の位置が変わって発酵しやすくなり胃拡張になるのではないかと。
また、消化機能の低下により本来ならばオナラとして出るガスがうまく出なくて貯留してしまいます。
ガスを発生させやすいご飯の素材とか色々あるとは思いますが、チヨの様子を見ていたら結局は機能的な衰えが根本的な原因で、ご飯を変えたところで症状が緩和されるとかはなかった気がします。
流動食を手作りする際に空気をなるべく含まないようには気を付けましたが。
老犬の胃拡張の対策
毎食後辛そうなので対策は色々しました。
何が一番良かったかと聞かれても何が一番かは分かりませんが、これでどうにか最悪の事態は起こさずに保っていた感じです。
お皿の高さ
まずはお皿の高さ。
低すぎず高すぎず、誤嚥しないように飲み込む際に空気も一緒に飲み込みにくいように色々考えた末、斜めに出来る食器をダイソーの収納ケースをひっくり返したものに乗せることでまぁちょうどいい高さになった気がします。
食事の際はものすごい量の粘度の高いヨダレを出しながら食べるので、それが喉に詰まらないように吸引していました。
どの犬でも食事の時に出てくるヨダレの様なものですが、チヨは食後散々苦しんだ挙句この粘液を吐いていました。
口から出てきた粘液が流動食と混ざり、再び飲み込む→飲み込むものの飲み込みきれず、ゴックンゴックンと何度も嚥下したり、飲み込んだ粘液が胃に蓋をすることでゲップが出なくなり胃拡張に繋がるのではないか、もしこれが食後の胃拡張の原因のひとつであれば、物理的に防げるかもしれないと思い始めてみたところ、食後に何度も飲み込む動作はなくなりました。
マッサージ・食後の体勢
物理的に溜まったものは物理的に出すのが一番。
チヨは会陰ヘルニアにより膀胱がお尻の横の筋肉の裂け目から飛び出していたのですごく慎重にする必要がありましたが、食後苦しそうにしている時はマッサージをしてオナラを出してあげていました。
オナラの風を感じ、私も達成感でいっぱいです。
食後、すぐに寝かせてしまうのではなくしばらく体を起こした姿勢を保つことも重要です。
これは正しい姿勢を保つことで消化機能を少しでも働かせるためでもありますが、食事と一緒に薬を飲んだ場合は薬をきちんと胃袋まで到達させる意味でも大事なこと。
足が不自由で立てない子は歩行器に少しの間乗せたり、クッションで体を支えてあげると良いと思います。
薬・サプリメント
実は私も消化機能が弱くて子供の頃から食後にお腹が膨れて猛烈な腹痛に見舞われることがあります。
私は老犬か。
なのでチヨの状態が分かる。分かり過ぎる。
で、人間だったら市販薬だとガスピタンとかガストールとかいくつかあるわけで。
処方薬だとガスコンとか。
そういう薬、犬にはないんですか?ガスコンとか。
あるなら飲ませたいです。
と相談したらガスコンが出ました!
ガスコンは胃の中の泡を破裂させて外に排出しやすくしてくれるお薬。
超大型犬の飼い主さんは頓服として持っている方もいると聞きました。
チヨは毎食後なので、毎食後+頓服という形で処方してもらいました。
亡くなる2,3ヶ月前はガスコンでも対処できない程のガス溜まりで苦しんだものの、それまではガスコンを飲ませ始めたことでゲップがスムーズに出るようになり吐出はほぼなくなっていました。
ガスコンの他に私が使って良かったと思ったのは、「ベジタブルエンザイム」というサプリメント。
お腹が緩くなる子もいるそうなので注意が必要ですが、チヨはずっと使っていました。
逆にお腹が張り気味になったのは同居猫とらじが今使っているマイトマックススーパー。
優秀なサプリメントですが、お腹が張り気味の子はもしかしたら別のサプリメントを選んだ方がいいかなというのが私の個人的な印象。
年をとればとるほど病気以外のマイナートラブルが増えてきます。
こんな悩みが増えるほど長生きしてくれてるんだと思って毎日お世話していました。
以上、あんまり話題には上がらないけど老犬介護をする上で結構大事なお話でした!