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犬の腎不全の手作り食のレシピ(完全自己流)改良

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腎臓病治療中のたみ。
処方食を全面拒否のため、この1ヶ月くらいは同居犬チヨが食べている手作り食(肉+ベースフード)を食べさせていました。
一応、肉の量を少し減らしてみたり、リン吸着剤を使ってはいたものの、正直適当に作っていた節も否定できません。

そこにきて先日のBUN急上昇事件。

私、反省しました。
担当の獣医さんは

獣医さん

療法食がベスト。食べないのが一番の悪。処方食を食べないなら、通常食を食べさせて体重を落とさないことがベター。

と言います。

獣医さんのこの言葉は、
ああ今日も処方食を食べてくれなかった…。
普通のご飯を食べさせてしまった…。

という私の気持ちを少し軽くしてくれます。

いやしかしきちんと計算もしないでただちょっと肉を減らしただけのご飯を食べさせるのはやっぱり駄目だ!

腎臓病の我が犬にやむを得ず与える手作り食を、少しでも安心安全なご飯にするために一度勉強をし直す事にしました。

目次

腎臓食用の本

というわけで、本を買いました。

腎臓病の人用の食品成分表は、腎臓病の人が注意しなければいけない成分(たんぱく・リン・カリウムなど)が写真入りで分かりやすく載っているので、食材を選ぶ際の参考になります。
もし療法食ではなくて本格的に手作り食による食事療法を検討しているなら、すごく役立つと思います。

ネットで調べられる食品の成分については、食品成分データベース栄養andカロリー計算が便利です。

犬の腎不全の食事レシピ

手探り状態での手作り食なので細かい量などは非公開とさせていただきますが、処方食全拒否のたみがガツガツ食べてくれる手作り食をご紹介します。

  • 鶏もも肉(肉の中でも比較的リンが少ない。鶏もも肉以外でも、豚肉・ゆで卵の白身などリンが少なくアミノ酸スコアが100に近いもの(肉は部位によっても違う)を選ぶ。)
  • 野菜(カリウムを制限する場合は野菜選びも重要ですが、私は療法食の原材料として使われている野菜ならいいかな?と思ってます。)
  • 卵殻カルシウム(カルシウムとリンのバランスを1:1~1:2にするのが大事。カルシウムがリンを吸着してくれます。)
  • オイル(クリルオイル、魚油などのオメガ3オイル)
  • 低たんぱく米(人間の腎臓病用のお米)

今回ご紹介するレシピの材料は以上です。

このご飯に腎不全治療に使うサプリ類を添加します。

卵殻カルシウムの作り方は以下の記事で。

低たんぱく米

腎臓用の処方食・療法食には、お米が使われている事が多いんですね。
たんぱく質でカロリーを摂取出来ない分、脂質と炭水化物で補っているのだと思います。

おそらく処方食で使われているお米は普通のものだと思いますが、普通のお米って意外とたんぱく質が入っています。
それも肉・卵のアミノ酸スコアが100なのに対し、お米のアミノ酸スコアは65。

腎臓食で大切なのは、「良質なたんぱく質を適量食べる」ということなのだそうです。

アミノ酸スコアが100に近いと「良質のたんぱく質」とされ、消化の際に腎臓に負担のかかる老廃物が出ません。
逆にアミノ酸スコアが低いと老廃物が出て腎臓の負担になります。

せっかく手作りするならお米もこだわりたい。
腎臓病の人のために低リン・低たんぱく米というものが市販されています。

「たんぱく質1/25越後米粒タイプ 」の場合、
100gあたりのカロリーが158.7kcal、たんぱく質 0.10g、リン9.3mg。
普通の白飯の場合、168kcal、2.5g、34mg。

100gも食べるわけがないのでお米のたんぱく質の量なんてたかがしれていますが、普通のお米を使うよりも低たんぱく米なら作る私の安心度が違います。
柔らかめに焚いて、小分けにして冷凍すると便利。

レンジでチンするタイプも売ってます。

腎臓食の作り方

野菜にはカリウムが含まれていますが、茹でることで半分くらいに減らすことが出来ます。
そのため野菜は一度茹でこぼし、それからまた柔らかくなるまで煮ます。

鶏肉は茹でて、フードプロセッサーで細かくします。
たみの場合、歯が一本もないので食べやすくする目的でもありますが、たんぱく質制限のため1食あたりの肉の量がとても少ないので、固まりのままよりも細かくして全体に混ぜてあげた方がよく食べます。

出来上がったのが↓こちら。

食べてる途中で水分が減ってきたら注ぎ足して更に緩くします。

処方食を強要されてドンヨリしていたたみちゃんですが、手作り食を前にして目が輝いています。

おいしーー!!!

本当は療法食を食べていただきたいのですが、致し方ない。
今までのあまり計算しないで作っていた手作り食よりは、私としても少し気が楽。

※たみちゃんには黙って(気付いてると思うけど…)実は処方食のドライフードを混入してます。ウェットだとニオイでバレるので。

今後、この食事を続けてたみの数値がどうなるかは分かりません。
また悪くなるかもしれないし、維持できるかもしれないし。

もし同じように手作り食をする場合は、出来るだけよく勉強をして、成分を調べて作ってみて下さい。

「腎臓病になったら、〇〇と〇〇と〇〇はダメ!〇〇と〇〇と〇〇を食べなさい!」ってどうして誰も教えてくれないの…と思います。
それだけ難しく、個人差もあるのかな。

腎臓病でも元気に楽しく美味しく長生きさせてあげるためにこれからも頑張ります。
怪しい壺は買わないように。

追記

最終的にたみは手作り食ではなく療法食を与えて、腎臓病がひどく悪化することなく尿毒症に悩まされることも一度もなく寿命を全うしました。

私は結局療法食を選びましたが、療法食を嫌がる子に無理やりにでも食べさせるか、普通のフードにするか、手作りにするかは飼い主さんの判断次第。

愛犬のために悩んで一生懸命考えた末の結論なら、どれを選んでも間違いではないと思います。
ただ、手作りにするなら、たくさん勉強して美味しいご飯を作ってあげてください。

完全自己流は難しかったり、腎臓だけでなく膵炎など他の病気を併発していたり、好き嫌いが激しい場合は不安を抱えながら手作り食を続けるのではなく信頼のおける専門家への相談をおすすめします。

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