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犬の腎不全。末期ですか?と思わず聞いた状態から回復の巻。
腎不全(慢性腎臓病)と診断され、治療を始めて1年4ヶ月のたみ(パピヨン15歳)。
ここ数ヶ月で検査の度にBUNが上がり続け、ついには130以上の測定不能(詳しい検査結果は162でした)となりました。
ここまで来ると全く食欲はないし、全身に力が入らない…。
とはいえ嘔吐下痢などの症状が無いので「何となく元気がない?」と様子を見てしまいそうでした。
たまたま背中にデキモノ(膿皮症)を発見したついでに腎臓も早めにチェックしてもらおうと動物病院を受診した結果、BUNが振り切れ、クレアチニンも上昇…という、獣医さん曰く「何も手を打たなかったら1ヶ月持つかどうか…」という状態でした。
幸い、静脈点滴による治療により、BUNは1年近く前の数値にまで戻りました。
その後も体調不良や食欲不振を繰り返しつつ…でしたが、犬と飼い主二人三脚で試行錯誤しながら徐々に体調が落ち着いてきたように感じます。
腎臓は治る臓器ではありません。
きっとまだまだこれから色々な事を乗り越えなければなりません。
穏やかな日々を送らせてあげるために、飼い主が何をしてあげられるか。
そんなことを必死で考えた数日間の記録をまとめます。
腎臓の数値が悪かった時に見られた症状
まず、腎臓の数値が悪かった(主にBUNとクレアチニンが高値、Clなどの脱水を示す数値に異常)時に見られた症状は、
- 倦怠感(とにかくダラ~っとしている)
- 食欲不振(療法食は完全拒否、手作り食すら食べなくなりました)
- 全身の力が弱くなった(撫でた時に感じていた抵抗力・反発力がなく、撫でられたらそのまま傾いていくような…)
大きく分けると以上の3点。
もともと大人しくボンヤリしている性格なので、「何となく具合が悪い」の見極めがとても難しく感じました。
でも今思うとやっぱりおかしかった。
特に、“クッションで寝ていても、下半身がずる~っとはみ出して、はみ出したまま寝続ける”
これが一番おかしいと感じた出来事です。
この現象が気になり過ぎて、新しくベッドを買ってあげたほど。
あとはこれも今思うと…なのですが、自力で水を飲まなくなっていました。
今回はそのため脱水状態になり、BUNが急上昇したものと思われます。腎臓が悪くて飲めなかったのか、飲まないから悪くなったのかは分かりませんが…。両方でしょうけど。
腎臓が悪化した時の治療
これまではBUNが60から3ヶ月で95まで上昇した時に初めて皮下輸液を1回受けた以外は、フォルテコールの服用と処方食のみの治療でした。
徐々に処方食を拒否し始め体重が減少したため、やむを得ず手作り食(あまり細かく計算していない)を食べ始めた時期と、BUNが上昇した時期は一致していると思われます。
手作り食にとにかく自信がなかったので、獣医さんに相談してリン吸着剤(レンジアレン)を処方してもらったところでした。
BUNが162まで上がった時は、2日間、日帰り入院で静脈に点滴を流し込む治療を行いました。
このおかげでBUNは34まで下がりました。
その後は自宅で体調を見ながら週に2,3回皮下輸液を行うことになりました。
今回の一番の原因は「脱水」によるものだったのではないかと思います。
自分で水を飲まなくなり、食欲が落ちたためフードから水分を摂ることもなく…。
触診上では脱水の兆候は見られなかったものの、点滴治療後も自力で水を飲まないでいると2日目にはぐったりしてしまいます。
「点滴は1日おきかなぁ…」と獣医さんとも相談したのですが、出来る事なら今の段階で点滴の頻度は上げたくない…。
そこで私は強制給餌で水を飲ませる事にしました。
獣医さんに確認したところ、嘔吐下痢などの異常がなければ強制給餌でも良いとのことでした。
寝たきりじゃなくてもシリンジが役に立つ
私はこれまでシリンジによる強制給餌って、寝たきりの状態になってからのことだと思っていました。
たみは起きていられるし、ご飯の時間は自分の足で台所まで来て、拒否をする。
だからまだ必要ないと思っていたのですが、BUNの数値が跳ね上がり、獣医さんに「これは末期ということですか?」と思わず聞いてしまい、返事を濁されるような状況になった時、これはいけない!ともしもの時に備えて買ったのが流動食とシリンジ。
シリンジは「ワンラック注入器」が役に立ちました。
10mlなのでたくさん飲ませる場合は大変だと思いますが、これが片手で使うにはちょうどいいサイズ。
たみの場合、とにかく水分を!と思って導入したのですが、処方食拒否にも良い効果がありました。
処方食をお皿に出しても、スプーンで口先に運んでもニオイを嗅いで拒否!だったのが、お湯である程度溶いた処方食を半強制的にシリンジで口に流し込むと、「…???意外と美味しい?」と、お皿やスプーンからどんどん食べ始めるようになりました。
処方食をそれなりに食べてくれるようになり、水分も強制的に飲ませていたら、なんと嬉しい事に自分で水を飲むようにもなりました!
これは本当に嬉しかった!
もうひとつ食欲不振に効果があったのは、
次女が食べてるご飯。
※もちろんこれはたみには食べさせません。
美味しそうに食べてる次女の横で、たみにも処方食を差し出してみたら食べる食べる。
水分補給をしっかりして、処方食も食べられる様になったら、力も出てきたみたいで間食(デイリースタイル腎臓サポート)もすごい勢いで。
※初期~中期の腎臓病に対応したフードだそうです
こんなに動くたみちゃん久しぶり!と感動したと同時に、これまでのたみはものすごく具合が悪かったのだとやっと気付いたダメ飼い主でした…。
ご飯は調子がよければ食べてくれるようになり、一安心。
水は(私が)満足いくほどは自力で飲まないので、朝・昼・夜の他、水のお皿の前でションボリしている時に飲ませています。
せっかくなので、水素水にタンポポ茶を混ぜて飲ませています。
最近色々試し過ぎて、結局何が効いたのかが分からない(笑)
何よりもたみちゃんの底力!と思っています。
追記
この記事を書いた2017年8月から7ヶ月後のたみの様子↓
元気いっぱい♪
ここまで回復して、本当に良かったです。
腎臓病の治療は、病院任せではいけません。
勝手な自己判断もいけません。
獣医さんと飼い主との連携が何よりも大切です。
そして家庭での食事療法と水分補給は本当に大事。
たみはその後も治療を続け、腎臓自体はヨボヨボなはずなのに最後まで尿毒症の辛い症状が出ることなくBUN、クレアチニンなどの数値が上昇することもなく正常値より少し高めくらいを維持したまま老衰で亡くなりました。
本人が嫌がらないのであれば強制給餌≠お食事サービスも栄養と水分を摂らせるための有力な方法です。