腎結石・腎臓病

猫の腎結石&腎不全の治療とケアの記録【とらじ4歳♂随時更新】

2020年2月26日

2019年10月、猫のとらじ(雑種4歳オス)に腎結石と慢性腎不全が見つかりました。

発覚した時点では

  • 左の腎臓はおそらく以前(2018年11月の検査では正常だったので、この1年の間に…)結石が詰まるなどしてダメージを受け、血流もなく萎縮(2.4cm×1.4cm程)し、機能していない
  • 右の腎臓は大きさは正常(3.5cm×1.5cm程)、血流もあり、形はややいびつでダメージがゼロではないものの機能はしている。
    腎臓から尿管に繋がる部分(腎盂)に8mmほどの結石あり。

というわけで、片方の腎臓に結石を抱えながらどうにか頑張っている状態でした。
詳しい状況は以下の記事にまとめてあります。

猫の血尿の原因は腎結石・腎臓病でした…【これまでの経過から発覚まで】

血液検査では、2018年11月時点で問題がなかった腎機能の数値に変化が見られました。
腎臓病の早期マーカーSDMAは若干上がったり下がったりしつつもそこまで大きな変化はなく、BUNも正常。
クレアチニンだけがちょうど2019年10月を境に基準値を超え、上昇を始めました(2020年2月現在3)。

  • SDMA:8→12→11
  • Cre:1.4→2.1→2.9
  • BUN:25→32→28
    (2018.11→2019.10→2019.11の順)

これは私の責任なのですが、これまでのとらじの生活を振り返ると明らに水分不足
ドライフードだけを食べさせ、水は置き水で自由に飲ませており、1日に1,2回一気飲みする姿を見かける程度でどのくらい飲んだかは把握していませんでした。
オシッコも朝晩だけだったので、今思うと一日の飲水量は30mlとか、多くても50mlに満たない程度だったと思います。

とらじは小さい頃から血尿を頻繁に出し特発性膀胱炎と診断されていたので、フードはずっと特発性膀胱炎用の療法食。
結晶や結石の食事療法は既に出来ている状態での腎結石・腎臓病なので、今回の疾患の原因は体質と水分不足なのだろうなというのが先生と私の考え。

で、2019年10月から2020年2月までの4ヶ月間、とらじの経過を観察しながら先生とともにこれからのケアを模索してきた結果、腎臓病も腎結石も完治する病ではないのでボンヤリとではありますが、治療や家庭でのケアの道筋が見えてきたのでこの記事にまとめます。

腎結石・腎臓病のとらじの治療と家庭でのケア

とらじの先生は頻回・大量の皮下点滴のリスク(高血圧や心臓・皮膚への負担など)も考慮して、現段階では出来るだけ投薬や食事療法による腎機能の維持を考えてくれています。
それがすごくありがたくて、それなら私は出来るだけ口から水を飲ませるようにと日々工夫してきました。

猫に水を飲ませる方法は、こっそり増水システム【腎不全・腎結石治療】

しかしまぁ飲まないこと…!

慢性腎不全を抱えながらも長く安定維持して老衰で亡くなった同居犬たみは口からせっせと水を飲めていたこと(⇒犬の腎不全の点滴は効果抜群&水分補給について考え中)と食事療法がすごく効果的だったからとらじにもと思っているのですよ。

しかしまぁ飲まないこと…!(2回目)

シリンジで飲ませれば老犬の如くむせるのでダメ。
流動食やウェットフード、ドライフードをぬるま湯に浮かべてどさくさに紛れて飲ませる方法で、丸1日かけてやっとこさ80ml~120ml程度。

獣医さん
全然飲まない子にこれだけ飲ませればいい線いってる

と先生は言ってくれますが、私としてはこれでは結石の予防にはならないのではないかと不安なわけです。

そこで先生の治療方針に私の不安をねじ込んで決めた治療・家庭でのケアの方法(2020年2月現在)は、

  • 食事療法(腎臓食)
  • 出来るだけ口から水分を摂らせる(1日200ml目標)
  • 投薬(フォルテコール1日1錠、カルシトリオール週1錠)
  • 皮下点滴週3回(1回125ml)
  • サプリメント
  • 何も異常がなければ1ヶ月に1回定期検査(腎臓の血液検査・超音波検査・尿検査)
  • 自宅での血圧測定

以上。

ひとつずつ詳しくまとめていきます。

猫の腎不全・腎結石の食事療法

とらじの右腎盂にある結石は、成分の検査が出来ないので何とも言えませんがおそらくシュウ酸カルシウム(特発税膀胱炎の療法食を食べていても出来たことと、猫の腎結石はシュウ酸カルシウムが多いことから)。
シュウ酸カルシウムの結石は食事や薬で溶かすことが出来ないので、これ以上結石を大きくしたり増やさないこと。
そのためには尿が酸性に傾き過ぎないようにすることと、水分摂取が重要

結石用の療法食か腎臓食かで悩むところですが、これまで結石に配慮された療法食を食べていても結石が出来たとらじに結石用のフードを食べさせてもあんまり意味はなさそうなので、腎臓食を選択しました。

猫の腎臓食は犬用と比べるとものすごく種類が豊富で、これだけあるならどれか食べるだろうと高を括っていた私がバカだった…。

とらじ
僕いらなーい

サンプルはちょいちょい食べるもののすぐ嫌になる。
食べた!と思って爆買いしたら食べなくなるなど偏食街道まっしぐら。

そんなとらじでも今のところどうにか食べてくれる療法食は、「ベッツセレクション 腎ケアPPレーベル(ポーク味)」。

ベッツセレクションは腎ケアとらじが好きなPPレーベル(ポーク味)の他に、「BPレーベル(ビーフ味)」もありますが、こちらはお気に召さない様子…。

ウェットフードは「ヒルズ k/dツナ&野菜シチュー缶」。

この2種類をメインに、気まぐれで食べることもある「ヒルズk/d缶ツナ入り」「日清キドニーキープ」「日清キドニーキープパウチ」もストックして、メインに飽きた時に不意打ちで与えています。

とらじの食べ方は元々少量頻回なので1日複数回に分けて与えていて、1種類ではすぐに飽きて食べなくなってしまうので1日に食べる療法食は2~4種類。

食べたり飲んだりする度に記録して、1日トータルで必要な栄養と水分を摂れているかどうかを確認しています。

腎臓食の中には結石に配慮してミネラルが調整されているものもあります。
とらじが好きな腎ケアも尿石に配慮と書いてありますが、「ロイヤルカナン腎臓サポート」はシュウ酸カルシウムに配慮して尿が酸性に傾き過ぎないようにクエン酸カリウムが添加されているので個人的にはロイカナがいいんじゃないの?と思ったりして。

とらじの先生はオシッコが酸性になりがちなら療法食とは別にクエン酸カリウムを与えてもいいと言っていて、最近とらじのオシッコのpHが低く気になっているので次回の診察で確認するつもりです。

口からの水分補給

とらじは水をお皿から自分で飲まないので、ドライフードの場合は1回10g程度にぬるま湯15~20mlを足しています(水を飲まないとご飯にありつけないシステム(空腹時のみ有効))。

お腹がすごく空いていてよく食べそうな時はこっそり増水システム(⇒猫に水を飲ませる方法は、こっそり増水システム【腎不全・腎結石治療】)を使うことも。

水を足したら食べそうもない時はドライのみでとりあえず栄養を摂らせることを優先し、あとで市販の腎臓に配慮と書いてあるおやつなどを多めのぬるま湯に浮かべて水を飲ませることもあります。

ウェットフードはほとんどが水分なので、水分補給のためにはドライだけでなくウェットも与えたいところ。
しかし必要量を食べさせるにはドライと比べるとかなりたくさん与えないといけないので、食が細い日には難しいし、好きな味でないと食べません。

なので基本はドライ+お湯。ウェットも1日のうち1,2回は取り入れるようにしていて、一日に必要な栄養と、ある程度の水分を摂らせるようにしています。

ウェットフードを与える場合にも1:1の割合でお湯を混ぜて水分を足し、電動ミルで流動食状にしてお皿から飲ませるようにしています。
日清キドニーキープパウチはパウチから直接ちゅーるのように舐めさせて与えることも。

これだけ試行錯誤して、1日に口から摂る水分は80mlから頑張って120mlくらいです。

それが心配で、皮下点滴はしない方向で考えてくれていた先生に相談して、自宅での点滴をすることにしました。

自宅で皮下点滴

2019年10月からの様子見期間に1週間毎日皮下点滴を試したものの腎数値は特に変わらず。

それなら腎臓のためという意味では皮下点滴の必要はないとのことでしたが、結石の予防の面で私があまりに不安がるので週に3回125mlずつ自宅で皮下点滴を行うことになりました。
点滴するならするでリスクも気になる私ですが…。

針の太さは色々ですが、今のとらじにベストなのは緑色の21G。
少し太い19Gだと点滴が終わった後に漏れやすく、同居犬チヨが使っていた細い23Gにはしなくてもいいかな?ということで。

私は犬の皮下点滴に慣れていたので最初は皮膚がビヨンビヨンに伸びる猫への点滴が苦手でしたが、慣れれば難なく出来るようになりました。

猫の皮下点滴を一人でやる方法【暴れる時のコツなど】

結石予防にはある程度空腹の時間も必要で、人間では寝る前の食事を控えることと寝る前に一杯の水を飲むこととよく言われているので、皮下点滴をする日は夜なるべく早い時間(19時頃まで)にその日に必要な栄養は摂取させておいて、21時頃点滴→おやすみ(空腹)。
という形にしたいなと思っています。

処方薬

病院で処方されている薬は2種類。

腎臓の血流を良くし、心臓の負担を減らす目的の「フォルテコール」
同居犬たみも長く飲んでいました。
BUNやカリウムが上昇した時は一時中止になります。
猫の場合、フォルテコールの飲み始めにクレアチニンが上昇することもあるとのこと。

活性型ビタミンDのカプセル「カルシトリオール」。
動物が摂取したビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDに代謝されカルシウムの吸収を促進しますが、
腎臓が弱ると代謝が落ち、活性型ビタミンDが不足→活性型ビタミンDが足りないからカルシウムが足りない→同じく弱った腎臓がリンを尿で排泄出来ずほったらかし(高リン)→リンとカルシウムのバランスを取ろうとするホルモンを出し(腎性上皮小体機能亢進症)、骨を溶かしてカルシウムを補う→骨が弱る→ホルモンが出続けて高カルシウム・高リン…
というわけのわからない状態になるのを早期から予防するために活性型ビタミンD「カルシトリオール」を補充。
腎性上皮小体機能亢進症の管理を行い、高リン・低カルシウムを抑え、腎臓の維持を目的としています。
カルシウムの数値を常に把握して、高カルシウムの場合は投与中止。

自宅での血圧測定

同居犬たみの腎臓病治療の後半戦は、高血圧との闘いでもありました。
腎臓病の合併症のひとつが高血圧。
高血圧は腎臓にも心臓にも脳にも負担がかかり、網膜剥離の原因ともなります。

たみもとらじも腎臓病が発覚した時点で腎臓にも心臓にも作用するACE阻害剤を服用していますが、それでも血圧が上昇する場合は降圧剤(たみの場合はノルバスク)を追加するなどして血圧のコントロールをする必要があります。

とらじは現段階では血圧の大きな上昇は見られませんが、万が一皮下点滴の影響が出た場合にも早い段階で気付きたいことと、病院では毎回お漏らしするくらい緊張してまともな血圧が測れないので週に1,2回自宅で測定して記録、診察の時に報告しています。

とらじが使っている血圧計は同居犬たみちゃんのお下がり♪

犬用の血圧計を購入しました【腎性高血圧の治療】

犬の高血圧の薬「ノルバスク(アムロジピン・アムロジン)」始めました【腎不全治療】

サプリメント

最後にサプリメントですが、同居犬たみが残り少ない腎機能でも長く安定維持出来たのは、病院での治療・食事療法・水分補給に並び、サプリメントも有効だったからだと考えています。

とらじの場合、現段階で高いのはクレアチニンだけで、BUNもリンも正常値なのでサプリメントをがっつり使ってはいません。

ただ、腸腎連関と言われるように腎臓で処理しきれずに溜まった老廃物を腸でうまくキャッチして排泄することは腎臓を保護することでとても重要

もともと便秘がちなとらじなので、腸内環境は早くから整えてあげたいと思い、現在は乳酸球菌(EF2001死菌・1包あたり2000億個)が入っているサプリメント「H&JIN」、シンバイオティクス(善玉菌とオリゴ糖)のサプリメント「カリナール2」、人用の「ビオフェルミンS細粒」を飲ませています。

また、ウラジロガシ・クランベリーが配合され、結石にはシュウ酸カルシウムにも効果が期待できるとされる「ウロアクト」。
ウラジロガシは若い頃にシュウ酸カルシウム結石で手術をした同居犬チヨの手作り食にも使っていたし、同じくシュウ酸カルシウム結石が出来て体外衝撃波破砕装置で悶絶した夫もウラジロガシ茶を毎日飲んで維持しているのでとらじにも。

すぐに必要なものかどうかと言われれば何とも言えませんが、腎臓・心臓を守るために同居犬たみも飲んでいた「コエンザイムQ10」も飲ませています。

どれも私が決めたものですが、飲ませる前に病院で相談してから開始しています。

あとはとらじのオシッコのpHを見て、クエン酸カリウムを今後使うかどうかは次回の診察で相談予定。

犬猫の腎臓病向けサプリメントに関しては以下の記事にまとめてあります。

犬の腎不全にサプリメントは欠かせないアイテムです【目的別に紹介】

定期的な検査

本当はこの記事に検査結果も追記していこうと思いましたが、見ての通りものすごい長い記事になってしまったので、治療の記録は後日別の記事にします。

とらじは日々のんびりと過ごしてはいますが、結石が悪さをしたら命とり。
片方しか機能していない腎臓が急激に悪化したり、合併症を起こしたらいつどうなるか分かりません。
治療もケアも日々変化していくとは思いますが、記録のためにもこの記事にその都度追記していこうと思います。

とらじの穏やかな時間が一日でも長く続きますように。

関連記事

-腎結石・腎臓病

Copyright© けだま生活 , 2020 All Rights Reserved.